富山県にある「黒部ダム」は、秘境・黒部渓谷に建設された日本最大の水力発電用のダムです。
黒部ダムは3000m級の山々を横断する「立山黒部アルペンルート」の中にある人気の観光地です。
特に人気なのは、6月~10月に毎日行われている「観光放水」です。毎秒10t以上の水が霧状で放水する様子は圧巻。運が良いと、放水にかかるきれいな虹が見られます。
また、黒部ダムからアルペンルートを通じて「室堂平」、周辺には「宇奈月温泉」、「大町温泉」があり、組み合わせる事で観光の幅が広がります。
この記事では、黒部ダム初心者に向けてアクセス方法、魅力、周辺観光、注意点を紹介します。
秘境に建設された巨大建造物と立山の自然を満喫する特別なひとときを満喫しませんか?
黒部ダムの基本情報
黒部ダムは国内外から絶大な人気がある日本有数の観光地になっている国内最大規模のダムです。
なぜなら、ダムの規模や放水の迫力以外に、建築物としての歴史的価値や豊富な自然が堪能できるからです。
たとえば、ダムの高さ186mは日本一の規模で、毎年6月から10月の観光放水では、轟音とともに
迫力ある水しぶきと虹の絶景を楽しめます。
また、建設当時を紹介する展示スペースや名物グルメ「ダムカレー」など観光資源も豊富です。
黒部ダムへ行く前に、基本情報を知れば初心者でも現地での観光を楽しめます。
黒部ダムの歴史

ダムには当時の工事使用された工事機材が展示されてます
黒部ダムは「世紀の大工事」と呼ばれるほど過酷な条件下で建設されました。
なぜなら、黒部ダムの建設計画地は険しい北アルプスの奥地や豪雪地帯の場所だったからです。
たとえば、物資輸送のためのトンネル工事では、もろい岩盤と大量地下水を含んだ地層「破砕帯」が存在しており、黒部ダム工事最大の難所と言われ突破には半年以上かかりました。
その後も、豪雪や落石との闘いを続け、ダムは1963年に完成しました。
黒部ダム建設は、日本の高度経済成長を象徴する歴史的プロジェクトであり、土木・電力・社会の多方面に大きな影響を残しました。
黒部ダムへ訪れる際は、事前に歴史的背景を知るのもオススメです。
黒部ダムにある施設と設備
黒部ダムには日本最大の揚水発電所や展望台などがあります。
なぜなら、黒部ダムはインフラ施設と観光施設、両方の役割を担っているからです。
たとえば、黒部ダムには4つ展望台があり、異なる角度から放水や湖の景色が楽しめます。
また、放水観覧ステージはダムと同じ高さの目線で放水が見学できます。
このように、黒部ダムは「インフラ」と「観光」、両方の役割を果たしております。
オススメの観光プラン
黒部ダムを最大限楽しむには、目的や移動手段に合わせた観光プランを立てるのが大切です。
理由は、目的や移動手段、周辺観光地との組み合わせで満足度が大きく変わるからです。
黒部ダム見学のみの日帰りコースや室堂平でのハイキングなど自然を満喫するアルペンルート踏破プランなど、多くのプランが立てられます。
観光の目的や移動手段に合わせた計画を立てれば満足する旅になるでしょう。
黒部ダムのみの日帰り
黒部ダム観光だけが目的なら、日帰りでも楽しめます。
なぜなら、扇沢から黒部ダムは電気バスにて16分で到着するため、観光放水や展示スペースなど、見学コースを絞ることで短時間での観光が実現できるからです。
たとえば、展望台から迫力ある放水を見学しながら周辺を散策と展示広場に展示物を見て帰路につくコースなら、限られた時間でダム観光が楽しめます。
このように黒部ダム観光は短時間でも魅力を堪能できるため、ダム見学が目的だけなら関東・関西
関係なく日帰りで十分楽しめる場所です。
アルペンルート踏破プラン
ダム見学とハイキング両方楽しむなら、立山黒部アルペンルート踏破するのがオススメです。
なぜなら、黒部ダムは扇沢側にありますが、立山三山を望む「室堂平」や湿原「弥陀ケ原」などのハイキングコースは立山側にあるからです。
たとえば、黒部ダムでは放水観覧のみし、「室堂平」や「弥陀ケ原」でのハイキングから立山駅へ向かえばダムの大迫力と自然を満喫した旅行ができます。
また、ハイキングでの疲れを癒すなら、宇奈月温泉郷で宿泊し温泉と地元グルメを堪能するのも
オススメです。
このように、立山黒部アルペンルートを踏破する計画にすれば、ダム観光とハイキング両方楽しめます。
黒部ダムへのアクセス

©立山黒部アルペンルート
標高1470mの黒部渓谷にある黒部ダムは、観光山岳ルートとして年間およそ100万人が訪れる
人気の「立山黒部アルペンルート」にあります。
黒部ダムへのアクセスは扇沢駅から行く長野ルート、立山駅から行く富山ルートの2通りです。
ダム見学をメインするなら長野ルート、ハイキングをメインにするなら富山ルートというふうに
目的に合わせたルート選択が大切です。
長野・扇沢ルート

扇沢駅から黒部ダムまでは電気バスで移動します
黒部ダムへは長野県大町市の扇沢駅からアクセスするのがオススメです。
なぜなら、扇沢~黒部ダムは関電トンネル電気バスにて16分で到着できるからです。
バスを下車し5分ほど連絡通路を歩くと、立山の自然景観とダムの風景が眼前に広がります。
扇沢駅までのアクセスは下記の通りです。
自動車:長野自動車道の「安曇野IC」から一般道で約50分。
※有料(12時間・1000円)と無料駐車場の2種類あります。
なお、混雑時は8km場所の臨時駐車場からシャトルバスにて移動します。
鉄道:JR大糸線「信濃大町駅」から路線バスかタクシーまたは、JR「長野駅」から特急バス。
富山・立山ルート

黒部ケーブルカーの車輛は開業当時から更新せずに使用してます。
立山駅から黒部ダムへ向かう場合は、複数の景勝地を経由しながら向かいます。
なぜなら、途中の室堂平や弥陀ケ原にはハイキングコースが、大観峰には雲上テラスなどの景勝地があるからです。
また、立山駅からは黒部ダムへはケーブルカー、高原バス、電気バス、ロープウェイの乗り物を
乗り継いで向かいます。
立山ルートは、アルペンルートの自然を満喫しながら移動できるので、景勝地とダム両方を楽しみたい人にオススメです。
立山駅までのアクセスは下記の通りです。
自動車:北陸自動車道の「立山IC」から一般道で約35分。
「富山IC」から一般道で約40分。
※周辺に駐車場有(一部有料)
鉄道:JR富山駅からすぐの電鉄富山駅から富山地方鉄道で約1時間、立山駅下車
黒部ダムに行くには乗車券が必要

アルペンルートではチケットが必要です
黒部ダムを含めたアルペンルートを移動するには、扇沢駅または立山駅で乗換が必要です。
理由は、アルペンルートでは一般車は通行禁止だからです。
たとえば、長野側から黒部ダムへは扇沢駅から電気バスで、黒部ダムから立山方面を目指すなら、ケーブルカーとロープウェイなどに乗り継ぎます。
乗車券は事前に公式サイトや旅行会社を通じて予約し、当日に専用券売機で受け取るか窓口で購入が必要です。
黒部ダムの見どころ
黒部ダムには、訪れた人が楽しめる絶景スポットから歴史が学べる施設などいろいろあります。
特に高さ186mあるダムから放水される迫力ある観光放水は黒部ダムの一番の見どころと言っても
過言ではありません。
また、展望台からの景観や「ダムカレー」などのグルメやダム限定お土産なども魅力です。
黒部ダムを訪れると、日本の技術力と自然の雄大さを感じられます。
黒部ダムの風物詩「観光放水」
黒部ダムの風物詩といえば、迫力満点の観光放水です。
観光放水は、黒部峡谷の景観維持を目的で6月下旬頃〜10月中旬頃まで行われており、毎秒10tの水が勢いよく吐き出される光景は大迫力です。
水が霧のように広がる光景は目を見張るほど美しく、日差しの角度によっては画像のように
水しぶきに虹がかかり、幻想的な風景が広がります。
また、ダムの上が通路になっており、上から放水を見下ろすことも出来ます。
展望スポットからみる放水
黒部ダムには、ダム展望台や放水観覧ステージ、新展望広場・レインボーテラスの展望スポットが設けられてます。
理由は、観光客に放水しているダムを様々な角度から見て楽しんでもらうからです。
たとえば、ダム展望台は標高1,508mの場所にあり、立山を背にダムと北アルプスを一望する絶景が広がります。また、放水の迫力とダム湖を上から眺められるため撮影スポットとして人気です。
また、黒部ダムのえん堤とほぼ同じ高さに設けられた「放水観覧ステージ」は、水しぶきを間近に感じられ、レストハウスからスロープでつながっているため人気の観覧スポットです。
このように、景観維持と観光両方を兼ね備えた観光放水は黒部ダム一番の魅力でしょう。
ダムから放水を見下ろす
黒部ダムの観光放水はダムの上を通る通路からも観覧できます。
なぜなら、ダムの上にある長さ492mの通路も観覧スポットとして設定されているからです。
真下で轟音をあげて吐き出す放水は圧巻です。但し、強風の日は水しぶきが舞い上るので
水がかかる場合があります。
ダムの上の通路は、湖と谷を望む開放的な風景と迫力ある放水を楽しめる絶景スポットです。
また、通路の中央付近は、奥にそびえる立山連峰を背景やマスコットキャラクター「くろにょん」との記念撮影できる場所として人気です。
立山連峰と湖を背に、ダムから見下ろす放水を見るのはいかがでしょうか。
レストハウスでグルメとお土産
黒部ダムはアクセスと観光に時間がかかる場所で、観光客が休憩できるスペースが必要だった為、レストハウスが設置されました。
レストハウスは元々、建設作業員の休憩施設として使用されていたのを観光客向けに発展させて、現在はレストランやお土産などの観光客向けの休憩スポットとして機能しています。
レストランでは、名物の「ダムカレー」やスイーツなど、訪れるだけで味わえる美味しい料理が
多数あります。
また、売店では、黒部ダムの絵柄がプリントされたクッキーや、ダム工事に関連した限定グッズ
など、黒部ダムでしか手に入らないお土産やグッズがあります。
ここでは、黒部ダムで楽しめる絶品グルメとおみやげについてご紹介します。
グルメ
レストハウス内のレストランでは、名物の黒部ダムカレーや限定スイーツなどが提供されてます。
理由は、黒部渓谷の奥地にある黒部ダムにはコンビニや飲食店が存在しないからです。
たとえば、黒部ダムをイメージして作った3種類のダムカレーはレストランの名物で人気です。
特に「アーチダムカレー」は当時ダム建設の作業員も食べたカレーとして知られております。
また、レストランではスイーツやドリンクも提供されています。
ダム観光の休憩のついでに、当時の作業員も味わったカレーはどうでしょうか。
ダム限定のお土産・グッズ

黒部ダムで手に入る限定グッズの一部です。
レストハウスでは売店があり、ダム限定のお土産やグッズが購入できます。
なぜなら、現地でお土産やグッズを購入することで、旅の記念として残るからです。
たとえば、黒部の氷筍水ですが、これは北アルプス連峰・赤沢岳の雪解け水を使用しており、カルシウム豊富で美容や健康に最適として人気です。
また、トンネル工事で採掘された石が入ったストラップ「難関突破 根付」は、建設工事の際に
破砕帯と呼ばれる難所を突破したことをあやかり、ゲン担ぎの商品として売られています。
このほかにも、上記で紹介したダムカレーの味を自宅で再現できるレトルトカレーや破砕帯から
湧き出す天然水を原料にした「八サイダー」など、多くのお土産やグッズが手に入ります。
大切な人へのお土産やダム訪問記念にお土産やグッズを購入するのはどうでしょうか
黒部ダム以外の観光名所
黒部ダムを訪れる際は、周辺の観光名所とあわせて訪問するのもオススメです。
黒部ダムと同じアルペンルートにある室堂平でみる立山の絶景や、宇奈月温泉・大町温泉が近くにあるため、組み合わせることで黒部ダム観光を広げることができます。
室堂平にはみくりが池など自然の景観や日本一高所にある温泉、宇奈月には黒部峡谷沿いを走る
トロッコ列車や温泉を満喫。さらに大町ではアルペンルート観光拠点として便利で、信州の料理と温泉でゆったり過ごせます。
黒部ダムと周辺観光地を組み合わせることで黒部エリアを満喫する旅ができます。
室堂平で立山の自然を満喫
黒部ダム観光とあわせて訪れたいのが、アルペンルート最高地点である「室堂平」です。
室堂平は標高2,450mにあり、立山三山や高山植物などが見られるハイキングコースが整備されてます。また、「室堂平」がある「室堂駅」は日本最高所の駅になっています。
たとえば、紺碧の水面が美しい「みくりが池」、日本一標高の高い場所にある温泉「みくりが池温泉」や、高さ20m超の雪の壁「雪の大谷ウォーク」は大勢の観光客が毎年見物に訪れます。
黒部ダムと共に室堂平のハイキングも旅の計画に加えてはどうでしょうか。
絶景と高山植物を満喫「みくりが池」
室堂平にある「みくりが池」は、神聖な池としてあがめられていました。
なぜなら、古くは御厨ヶ池(みくりがいけ)と書き、神様の台所の意味があったからです。
池の水面には朝夕の立山の雄姿を写し出し、その光景はまさに神秘的です。
みくりが池は標高が高いので夏は涼しく快適にハイキングができます。また、秋にはチングルマなど高山植物の紅葉が楽しめます。
池の周遊は約1時間で可能なので初心者でも歩きやすく写真撮影スポットとして人気です。
運が良いと、国の特別天然記念物である「ライチョウ」に遭遇できます。
室堂平に訪れた際は、立山三山の絶景や高山植物を見ながらハイキングはいかがでしょうか。
日本一高所の温泉「みくりが池温泉」
みくりが池展望台すぐそばの「みくりが池温泉」は日本一高所の温泉で有名です。
なぜなら、みくりが池温泉は標高2,410mの場所にあるからです、
みくりが池温泉は、宿泊部屋と温泉に加え、レストランなどが併設されており、宿泊客や立ち寄り客が多く訪れる場所です。
日帰り入浴が可能な温泉は源泉掛け流しのお湯を使用しており、浴場の大きな窓から立山の景色が見られます。
レストランでは富山の食材を使用した食事や富山の海の幸を使用したおつまみと生ビールのセットが人気です。また、喫茶室ではテラス席で立山を眺めながらコーヒーや軽食を楽しめます。
宿泊は朝・夕の2食付きで、相部屋ですが電源・Wi-Fiは完備されており、予約が必要ですがパンのお弁当が提供してもらえます。(希望すれば朝食にできます)
このように「みくりが池温泉」は黒部ダム完成前から室堂平で、多くの人に温泉と食事、宿泊場所を提供してます。
室堂平でのハイキングの後は温泉と食事で疲れを癒し、次の目的地へ向かいましょう。
高さ20mになる雪の壁「雪の大谷」
「雪の大谷」は、春の室堂名物で、道路の両側に高さ20メートルに巨大な雪の壁が出現します。
理由は、室堂平は世界有数の豪雪地帯のため、毎年4月中旬のアルペンルート開通に合わせて道路を除雪することで、道路の両側に巨大な雪の壁が誕生するからです。
毎年4月中旬から6月中旬まで「雪の大谷ウォーク」として、約500mの歩行者通路が開放され、
巨大な雪の壁が見られます。5月以降は気温上昇で雪解けが進みますが、迫力は変わらずです。
また、イベント期間は巨大な雪の回廊や雪のトンネル、フォトスポット、雪遊びが楽しめます。
このような観光スポットは日本では「雪の大谷」だけです。そのため、毎年国内外から大勢の観光客がダイナミックな雪景色を目的に訪れております。
防寒や雪山対策が必須ですが、巨大な雪の壁の間を歩く体験は旅の思い出に強く残せます。
黒部峡谷の玄関口「宇奈月温泉」
富山県黒部市にある宇奈月温泉は、黒部峡谷の玄関口に位置する北陸屈指の温泉地です。
大正12年に開湯され、黒部川水系ダム建設の工事員の保養や観光振興のため整備され、黒部川沿いに広がる温泉地帯として発展し、現在では新幹線の駅名になっています。
富山県最大の温泉郷として、美肌効果が高い温泉が立ち寄り湯から足湯まであります。そして、
多数の旅館やホテルがあり、富山県の海の幸や山の幸などのグルメが堪能できます。
また、宇奈月駅から欅平駅まで運行されているトロッコ列車は人気のアクティビティです。
宇奈月温泉はアルペンルートの玄関口の立山駅から約2時間半かかります。しかし、北陸新幹線の黒部宇奈月温泉駅には約30分で到着するため、アルペンルート観光と宇奈月温泉を満喫してから、東京へ帰れます。
美しい自然、グルメ、温泉、アクティビティがいろいろ楽しめる宇奈月温泉はどうでしょうか。
トロッコ列車で目指す、秘境・黒部峡谷

宇奈月温泉駅に停車してるトロッコ列車
トロッコ列車は、宇奈月駅から欅平 駅の約20kmを片道約1時間20分かけて走行します。
理由は、元々は黒部川の電源開発によるダムの建設資材や作業員の運搬目的で誕生した黒部峡谷鉄道という名称だったからです。
トロッコ列車は、黒部渓谷を縫うように走行しているため、途中には41のトンネルと21の橋が
あります。しかし、乗車中や沿線には黒部峡谷の景観など見どころが多数あります。
たとえば、黒薙 ・鐘釣 ・欅平駅では近くに日帰り入浴可能の温泉があり、猫又駅は一般乗降不可(※)ですが、全国で唯一駅名に「猫」が使われている駅です。
※2025年度は折り返し運転に伴い乗降して見学可能
このように、黒部峡谷鉄道は乗車中や乗降可能駅では景観や温泉などのスポットが多数あります。
宇奈月温泉訪れた際はトロッコ列車で車窓から黒部峡谷の景色を眺める旅はどうでしょうか。
【注】2025年度を能登半島地震の影響で宇奈月駅~猫又駅での折り返し運転。
肌にやさしい温泉の宇奈月温泉
宇奈月温泉は肌にやさしい温泉として知られており、北陸で人気の温泉地になってます。
なぜなら、宇奈月温泉は黒部川上流にある黒薙温泉を源泉とし、弱アルカリ性単純温泉の泉質は、肌への刺激が少なく角質をやわらげ、すべすべとした肌触りを感じられるからです。
たとえば、「黒部・宇奈月温泉やまのは」や「延楽」など人気宿では、黒部渓谷を眺めながら温泉に入れます。
このほかにも、温泉街には宿泊施設だけじゃなく立ち寄り湯や足湯もあり、観光途中でも気軽に美肌効果を体験できます。それぞれ個性があるため、ハシゴするのもオススメです。
宇奈月温泉は疲れを癒すだけでなく美肌効果でリフレッシュできる場所として、黒部ダム観光に加えると旅の充実度が増すのではないでしょうか。
黒部ダムへの新ルート「黒部宇奈月キャニオン」

黒部宇奈月キャニオンルートは新しい黒部観光として期待されている。※一般開放は延期されています。
黒部宇奈月キャニオンルートは、黒部ダムへの新ルートとして注目されています。
なぜなら、宇奈月から黒部ダムへは、トロッコ列車の欅平駅を経由し黒部渓谷を突き抜けるため、現在のアルペンルートより短時間でダムへ到着できるからです。
元々は、黒部川第四発電所の建設などに伴い、日本電力(株)や関西電力(株)が工事用ルートとして整備していましたが、一般向けに開放されることになりました。
コースの見どころは、電源開発が進められた時代から利用される重厚な乗り物をいくつも乗り継ぎながら、人類の英知を結集した電源開発の歴史をリアルに体感できるとあり、男心をくすぐる場所になっていると思われます。
また、これまで黒部渓谷の奥地だったため、登山上級者しか見れなかった白馬鑓ヶ岳などの大自然の景観が見られます。
アルペンルートが景色を楽しむコースなら、キャニオンルートは歴史を知るコースになるでしょう。なお、一般開放は能登半島地震の影響でトロッコ列車が一部不通になってるため、開業は令和8年度以降に延期されてます。
黒部ダムの玄関口「大町温泉郷」
黒部ダムの玄関口の街であるの大町温泉郷は温泉地としては比較的新しく、昭和38年に源泉の葛 温泉から引湯されました。
川沿いの温泉街には旅館やホテルが20軒以上並んでおり、いずれも信州グルメが堪能できます。
また、周辺には温泉博物館、木崎湖などがあり観光やレジャー拠点としても楽しめます。
温泉街の最寄り駅である信濃大町駅から扇沢駅行の路線バスが出てるためアクセスは抜群です。
このことから、大町温泉郷は黒部ダム観光の拠点として最適な場所と言えます。
観光の拠点に最適
大町温泉郷は、黒部ダムを含めた立山黒部アルペンルート観光の拠点として最適です。
なぜなら、温泉街から扇沢駅までは車にて約15分で到着できるからです。
また、周辺には木崎湖やスキーで有名な白馬村などの長野県有数のレジャースポットがあるため、レジャーの拠点としても最適な場所です。
たとえば、1日目は黒部ダムを観光し夜は大町温泉郷に宿泊、翌日は木崎湖や白馬村でレジャーを楽しめます。ほかにも、早朝から扇沢駅へ向かい、アルペンルートをゆっくり観光し富山県へ
向かうのもオススメです。
また、大町温泉郷には1軒だけ日帰り温泉施設があり、黒部ダム観光の帰りに温泉にも入れます。
このように、大町温泉郷は黒部ダムの観光やレジャーの拠点に最適な場所として、多くの観光客が訪れております。
黒部ダムへ行く際は、大町温泉郷に立ち寄り、疲れを癒すのはどうでしょうか。
信州グルメを満喫

信州そば
大町温泉には、定番の信州グルメに加えて大町市の郷土料理があります。
理由は、大町市は北アルプスの麓にあるため雪解け水に恵まれているのと、標高の高さからなる
冷涼な気候が要因にあるからです。
たとえば、定番の信州そばやおやきは大町市内でもお店ごと味に個性があるため、食べ歩きがオススメ。また、山に囲まれた街のため、鹿やイノシシ等を使用したジビエ料理も豊富です。
このほかに、大町温泉では黒部ダムカレーや信州サーモンなどの地元グルメが味わえます。
このように大町温泉郷は、信州の定番グルメや地元のグルメが満喫できます。
大町温泉郷を訪れた際は、温泉とグルメを堪能して旅の疲れを癒すのはどうでしょうか。
温泉について学べて入れる「アルプス温泉博物館」
大町温泉には温泉について学べて体験できる「アルプス温泉博物館」があります。
アルプス温泉博物館は、「人と温泉」をテーマとしており、温泉誕生から入浴方法まで紹介しています。
館内には全国各地の温泉に浸し変色の様子を比較した手ぬぐいや源泉から温泉を引くための引き湯管などの展示物や資料があります。そして、体験風呂の館では実際に温泉に入れます。
また、併設されてる「薬師の湯」は、大町温泉郷で唯一の日帰り温泉施設であるため、地元住民や登山客・アルペンルートの観光客などが連日訪れております。
このように、「アルプス温泉博物館」は博物館と日帰り温泉が一緒になっている珍しい施設です。なお、温泉博物館は17時で閉館するため立ち寄る際は時間に注意してください。
黒部ダム観光の準備と注意点
黒部ダム観光を安心して楽しむためには、事前の準備と注意点を理解するのが大切です。
立山黒部アルペンルートは山岳地帯を縦断しており、黒部ダムでも標高1,500m地点になるため
防寒対策などが必要になります。
また、観光放水シーズンは混雑するため、早めの移動や切符の予約が安心です。さらに高地へ行く場合は高山病などにも注意が必要です。
服装選びや観光時の注意点を押さえれば、黒部ダム初訪問でも快適かつ安全に旅が楽しめます。
観光に必要な服装と持ち物
黒部ダムを快適に楽しむには、服装や持ち物の事前準備が重要です。
理由は、黒部ダムを含めたアルペンルートは山岳地帯のため、気温差や天気の急変、山道への対応
の必要があるからです。
歩きやすい靴や動きやすい服装はもちろんですが、夏場は天気が急変しやすく、レインコートや
薄手の上着があると安心です。
必要な服装や持ち物を事前に揃えれば、初めての黒部ダムでもいろいろ楽しめます。
歩きやすい靴
黒部ダムへ訪問する時は、スニーカーやトレッキングシューズがおすすめです。
なぜなら、ダム周辺は階段や坂道が多いため、歩く際に足に負担がかからないようにするためです。また、スニーカーやトレッキングシューズなら滑りにくいタイプもあるので、濡れた地面でも安心です。
ヒールやサンダルは足を痛めたり転倒リスクがあります。特に紅葉や観光放水シーズンは混雑するため、自分が歩きやすい靴で行きましょう。
服装と雨具
黒部ダム観光では、季節を問わず防寒具と雨具を持参しましょう。
なぜなら、標高1,500ⅿの黒部ダムは夏でも地上に比べて気温が低く、天気が急変するからです。
たとえば、雨具は、傘よりも両手が自由になるレインコートやポンチョがオススメです。
服装は春や秋は動くと汗ばむため気温調整しやすい上着。夏は通気性の良いシャツと動きやすいズボンがオススメです。なお、4月・11月は気温が氷点下になるので防寒対策が必須です。
また、標高が高いため日差しが地上に比べて強いので、帽子や日焼け止めがあると安心です。
このように黒部ダムが山岳地帯であることを認識し、服装や雨具を準備すれば天候や気温の変化を気にせず楽しめます。
観光時の注意点
北アルプスの秘境に建設された黒部ダムですが、観光する際は2つの大きな注意点があります。
- 時刻設定
- 目的に合わせた訪問時期
上記の2つは、黒部ダムに限らず「立山黒部アルペンルート」全てにおける共通事項です。
移動時間を考慮した時刻設定、目的に合わせた訪問時期を適切に見定めてから現地に行けば、
すべてが満足できる旅になります。
時刻設定
黒部ダム訪問は時間制約があり、早朝夜間帯の訪問・滞在はできません。
理由は、黒部ダムは国立公園のため一般車はすべて侵入禁止と専用の乗り物には運行ダイヤが設定されているからです。
たとえば、扇沢駅と黒部ダムを結ぶ電気バスの始発と終バスは下記のように設定されてます。
扇沢駅発 | → | 黒部ダム着 | 黒部ダム発 | → | 扇沢駅着 |
6:30 | → | 6:46(※1) | 17:05 | → | 17:21 |
7:00 | → | 7:16(※1) | 17:30 | → | 17:46 |
7:30 | → | 7:46 | |||
17:00 | → | 17:16(※2) |
※1:繁忙期限定、※2:扇沢発最終便
このように、短い区間ですがダイヤが設定されてます。また、終バスは混雑するので、時間に
余裕を持った行動がオススメです。
また、黒部ダムから先、立山方面の各乗り物も運行ダイヤが設定されています。
詳細なダイヤは公式サイトに掲載されているので活用してください。
アルペンルート時刻表(https://www.kurobe-dam.com/access/timetable.html)
目的に合わせた訪問時期

室堂付近は10月の終わりでも、一面雪景色になっています。
黒部ダム観光は、目的に合わせて、適切な訪問時期を選ぶのがオススメです。
なぜなら、黒部ダムは放水・紅葉・雪景色など、季節によって見える景色が変わるからです。
たとえば、9月下旬から10月中旬までの紅葉シーズンはダム展望台や遊歩道から、色鮮やかな紅葉とダム湖のコバルトブルーのコントラスト、立山連峰の雪との「三段紅葉」と迫力がある観光放水とコラボが楽しめます。
また、4月下旬〜6月上旬の「雪の大谷」を合わせて訪れると、残雪がある黒部ダムが見られるため、雪景色を楽しめます。
このように、目的に合わせた季節に訪問すればいろいろな絶景が楽しめます。
黒部ダムを訪れる際は、訪問目的を合わせた時期を選ぶと旅の思い出が色濃く残るでしょう。
まとめ
黒部ダムは、初めての訪問でも満足できる旅が実現可能な観光スポットです。
公共交通やマイカーを利用して扇沢駅からアクセスし、展望台から迫力ある観光放水と絶景を観覧し、レストハウスにてダムカレーを堪能するなどのダム見学やアルペンルートでダムより高地の
「室堂平」などでハイキングをしながら立山三山の景観と自然が楽しめます。
また、周辺の宇奈月温泉や大町温泉に宿泊することで、温泉や地元グルメを堪能できます。
ダム訪問時は混雑や気温差に備えて、シューズなどの歩きやすい靴、防寒具や雨具を準備するのが大切です。
黒部ダムと周辺の観光地を組み合わせることで、自然・歴史・温泉をいろいろ楽しめる充実の旅が実現し、初心者でも対策をすれば、安心して訪れることができる観光地です。
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